大宮駐屯地創立65周年記念行事(後編)

朝早く訪れたにも関わらず、シートをテープでマス目に区切られた観覧席の最前列は占拠済!もちろん二列目でも基本的に問題はないのですが、中には最前列で三脚や脚立を使う自己中が普通にいらっしゃるので油断はできません。実際そのような方にお目にかかったのですが、プロのマニアはそんな事を言い訳にせず勘と足で戦うのです。とは言え流石に炎天下立ち続けるのは無謀と悟って、待機中は木陰にへたり込んでおりました。幸いポカリスエットのペットボトルが¥100で売ってたので、2本買って生命維持。大塚製薬様様です。

 まずは部隊の入場と創立記念式典が行われたのですが、いくら県知事と市長とは言え校長先生もびっくりのダラダラ演説にはブーイングをかましたくなるほどの灼熱地獄。陽炎で空気読めないんかいなと呆れつつ、陸上自衛隊高等工科学校の太鼓部やドリルの演技を経て、ようやくお待ちかねの訓練展示。大宮駐屯地は化学科の本拠地なので、珍しい対NBC兵器専用装備が充実しているのですが、毒ガスのサリンを散布された想定で模擬戦闘がスタート。まずはセンサーを搭載した高機動車が先行して毒物を特定。機関銃をぶっ放しながら化学防護車とNBC偵察車が進入し当面の敵を排除、その後除染車が汚染された土壌に中和物質を散布したり、完全武装の化学科員が車両を洗浄したりしました。卑怯な手段ですがNBC兵器は人を殺傷する手段としてはコスパが高いので、使用される可能性は高いはず。彼らの出番が来ないことを祈ります。

 次に行われた普通科連隊の模擬戦闘は、庁舎8階から懸垂下降でレンジャー隊員が到着。ドローンや偵察オートバイによる偵察に始まり、スナイパーの見張り排除、迫撃砲の支援、軽装甲機動車の突撃に普通科員の警戒が一連の流れ。空砲を惜しげもなくぶっ放し、迫真の演技でぶっ倒れる敵役など、抜群のリアリティでした。ただの演習であることが救いでしたが、想定以上の猛暑で倒れた隊員もいらっしゃったそうで、まさに命懸けの訓練展示だったのでしょう。良いものを見せて頂きました。速報で太鼓の写真をTwitterにアップしたら、大太鼓を叩いていた生徒さんから「綺麗に撮っていただきありがとうございます」とお礼のメールが届いたのも、嬉しいサプライズ。

 あまりにも暑さがひどいので、まだ正午過ぎでしたが訓練展示が終わったタイミングで撤収を決めました。夏場の外イベントは命がけですね。。