岐阜基地航空祭2022

岐阜基地の航空祭は、運よく当選ハガキが送られてきた。しかしこのところ流れが滞る事が多く、安定の雨予報に続き、前日に予定を入れてしまったため夜行バスを予約。岐阜のために新しく手に入れた望遠レンズが入るケースをメルカリで手配したのだが、それが届くのが早くて前日。配達時間によっては都心に出て用事を済ませ、一度帰宅してケースを受け取り再度東京駅から夜行バスという計画になってしまったが、Twitterで仕入れた情報によると金曜の夜行バスで岐阜入りした方が、高速道路の工事の影響で1時間遅延したらしい。午前中しか行われない航空祭の1時間遅延は致命的と判断して、急きょ夜行バスをキャンセルし、ホテルを確保して前日新幹線移動に切り替えたのである。

 元々の予定では前日に車でゆっくり移動して、鎌郡市で行われる花火甲子園を撮影するつもりであったが、夜行バスに切り替えた時点で諦めていた。実際は前日早朝にケースと、以前注文していたファントムの外板から切り取ったキーホルダーを郵便局留めで受け取ることができたため、遠征用の荷物を携えて渋谷でPIXTAの写真素材製作セミナーを受講後、大塚で友人の写真展にお邪魔して、ランチ兼おやつを楽しむ余裕。東京駅から新幹線で鎌郡へ移動し、花火の混雑と皆無である無人の海岸から花火撮影に成功!各務原に移動してホテルの大浴場でまったりするという一日に。機材的にはポートレート用と花火用とエアショー用全て携行せざるを得ない無茶振りではあったが、運も味方してなんとか完走できた。歩き過ぎによる足の痛みもあって夕食はコンビニのスムージー一本で我慢したが、翌朝は無料のバイキングが付いていたため、朝06:30から大盛りご飯と多彩なお惣菜を頂く。バイキングの列に並び直す時間はあきらめてお代わりなしで目一杯詰め込み、食事禁止の航空祭へ向けて意気揚々と歩き出したのである。

 チェックイン時フロントで徒歩以外の移動手段を確認したが、立地が郊外へ抜けるバイパス沿いのためタクシーを予約するしかなく、電車で4駅分もあったが駅まで迂回するのとさほど変わらないと判断し徒歩で一直線に基地へ。涼しかったため疲労は最小限に抑えつつ07:30には基地に入場できたのだが、花火で使った三脚が持ち込み禁止品に該当したため手荷物預かり所で没収!管理費¥500を支払いさらに順光の南会場へ歩き始めると、R/W28のタキシーウェイ沿いで柵もない芝生エリアが現れた。多少逆光気味ではあるが曇り予報なので影響は絞られるかなと思案していると、なんと松島で遭遇したフォロワーさんから驚きのお声がけ!彼とはいつも信じがたい場所でお会いするが、今日は息子さんを連れてご満悦であった。撮影ポイントの嗅覚が似てるかもですねと談笑しつつ飛行展示を待っていると、岐阜県警のヘリがフライング気味に上がった後、天候悪化を見越してプログラムを前倒した異機種編隊飛行が開始される。岐阜のマスコット的?存在であるC-1初号機、通称「銀ちゃん」を先頭に、テスターと呼ばれる試験飛行機が続々とフォーメーションで離陸!あまりに近すぎて560mmでは画角のチョイスに迷ったが、なかなか刺激的なオープニングであった。

 上空で編隊を整え、岐阜名物「ビッグ・デルタ」のお披露目!同一機種での大編隊は三沢のF-35Aが披露したが、アレを撮り損ねた後悔を最新機材で豪快にリベンジ!4機種10機での大編隊は逆光シルエットで浮かび上がり、まさに「ADTW(Air development & test wing)ここにあり」というべき壮観。2回目は鶴翼の陣のような不死鳥を思わせる編隊で、雲間から滲む薄明かりが雰囲気を醸し出す。合い間に各機のデモフライトも見られて、オープニングフライトが無事終了。着陸後のタキシングも圧巻で、タキシーウェイまで柵やロープが何もないのがとても良かった。そもそもあの場所で撮影して良かったのか確認はしなかったが、偶然訪れた楽園だった事は間違いない。

 フォロワーさんと別れて南会場へ辿り着くと、今度は松島の宿で同部屋だった別のフォロワーさんからお声がけ!僕ってそんなに目立つかなと苦笑しつつ、ちょうど機動飛行まで余裕があったため持参した赤塚聡カメラマンの写真集をお見せしながら談笑。実は岐阜基地航空祭参加の最大の目的は、航空写真家協会でお世話になっている赤塚カメラマンにサインを頂くこと!ラスト・ファントムイヤーに知人の紹介で知り合い、色々とアドバイスを頂戴していたのだが、今回写真家30周年を記念して超豪華な写真集を出版されたという事でお祝いも兼ねた訪問。ゲートガードのデジタル迷彩ファントムを撮ったり最後の機動飛行を流したりしていると終了間際についにポツリと降り出した!そもそもここまで天気が持ったのが奇跡的ではあるが、そこは超絶晴れ男の私が来たからこそ当然の成り行き。フォロワーさんと別れて売店でグッズを漁っていると、ようやく取材のお仕事を終えた赤塚さんと合流できたのである。

 さっそく写真集にサインを頂き帰路に就こうとすると「車で送りましょうか?」とありがたいお言葉。最寄り駅が理想であったがあいにく新北門へ三脚を預けていたため辞退を申し出ると、とりあえず新北門まで送って頂けることに。一度基地の外に出て再入場不可の新北門を再訪する賭けではあったが「三脚受け取るの忘れちゃって(てへぺろ)」というアカデミー賞ものの演技でめでたく再入場に成功し三脚を回収。その後は六軒駅から岐阜まで移動し、たまたま見つけた岐阜駅前の地本「自衛館」でファントムのコックピットに座れた!昼食兼夕食は駅ビルの一風堂で久しぶりの博多ラーメンをバリカタ替え玉付きで堪能し、19:30に帰宅。やはり新幹線は便利だが、岐阜タンメンをはじめとするご当地グルメにはありつけなかったので、また車でゆっくり来たいなと思う4度目の岐阜訪問である。なお赤塚カメラマンと一緒に展示するJAAP日本航空写真家協会の写真展は、銀座のアイデムフォトギャラリーシリウスにて12/8-14にて開催!土日の17時以降在廊予定にて。。

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