今年の基地祭参戦は、敢えてこれまで行かなかった場所を訪れる事で伝統的な特色ある展示内容に触れて大いに満足を得てきた。エアフェスタ浜松の場合は予行でダイナミックに捻るAWACS早期警戒機に感激し、小牧で見られなかった分是非とも撮りに行きたいと思っていたのだ。ただ現地は交通の便が芳しくないらしく、基地は高台の住宅街で周辺にはコインパーキングなど存在しない。事前予約可能な駐車場は軒並み売り切れだったが、基地祭当日は無理だったものの前日予行は浜松駅よりも基地に近い浜松城公園の裏手に、月極駐車場の空きスペースを日割りで貸し出すタイムズのBという手法で一台を確保。とりあえず予行を目掛けて、仕事上がりの夜10:30に浜松を目指したのである。
実は先日車のエンジン警告灯が点灯したため修理見積もりを取ったら、マフラーの触媒交換で15万ほど掛かるらしい。軽なのに総走行距離20万km目前なので修理よりは買い替えをおすすめしますと修理を渋られてしまった。冗談でそれなら手頃な中古がありますか?と尋ねたら、走行1.7千kmの極上新古車が手に入ったばかりと教わり、上手いことディーラーさんの掌を転がされる羽目に。ただ私にとっては仕事の最中に故障する事が続いており、傷や凹みも業務に相応しく無いほどの痛み方だったため、僅か40万でカッコいいカスタム仕様車が手に入る事はまさに渡りに船であった。契約をその場で交わし、廃車前の愛車で最後の車中泊は道の駅富士。めちゃめちゃ綺麗な設備で豪華な別れを惜しみつつ、予約した駐車場には07:00に到着。さらに自転車で基地近くの撮影ポイントに08:00に着いたが、既にウェザーチェックのT-4が上がり、T-400も続いた。本番同様の前日予行が慌ただしく始まったのである。
浜松基地は住宅街で田畑や空き地が少ないため、順光で電線が絡まない撮影ポイントは限られる。ブルーインパルスのショーセンターとして定番の場所には飛行前から県警の巡回が始まり、道路の端に立っているだけでも「散れ!」と圧力を掛けられた。小声で「通報を受けたら声掛けるしか無いのよ」(察して)と低姿勢での呼びかけに仕方なくやや視界が悪い別の場所へ。たまたま隣に並んだ浜松スポッターさんが共通の知り合いがいた事で話が弾み、撮影ポイントを詳しく教えて頂いた。練習機の編隊飛行は微妙な撮れ高だったが、楽しみにしていたAWACSは大型機と思えないほど角度を付けた展示飛行で、鋭角にぎゅっと絞り込むようにランディングするクイックアプローチには度肝を抜かれた。
負けじとばかりに岐阜から飛んできたテスターF-2とF-15も狭い旋回半径でぐるぐると跳びまくり、背中も存分に披露。ブルーインパルスも快晴をバックに文句のない1区分を披露した。午前中で予行は終了したのだがすっかり満足してしまったので、明日の本番参加は辞退しそのまま下道で帰る事に。東海道線国道1号は線路と高速道路に挟まれたバイパスで信号も少なく高速道路並みに飛ばせたが、帰宅したのはリモート会議が始まる20:00直前!それでも車中泊で会議に出るよりは自宅でしっかり参加できたので良かった。何も食べなかったので経費も¥5000ていどで済んだし、何より明日ゆっくり1日休養できるのが最高である。