もはや恒例行事となった、千葉県習志野演習場で行われる陸上自衛隊第一空挺団の降下訓練始め。今年はさる筋から野宴と呼ばれる招待者限定のバーベキュー大会にもお誘いを受けておりVIP待遇を楽しみにしていたのだが、元日の能登半島地震の影響を受けてキャンセルに。それでも訓練始めを強行した背景には、国内のみならず海外から同盟国の軍人が多数参加予定であったため、国際行事としての趣旨に重きを置いた結果なのだろう。いつものように始発で習志野駅へ向かうと、わざわざ友人が車で迎えに来て下さったのだが、台湾から撮影にいらっしゃったBillyさんのアテンドも兼ねてとの事で、私もご挨拶させて頂いたのである。
Billyさんは世界中で空撮を行っているプロフォトグラファーで、教習場門で並んでいる間ずっと興味津々だった空撮体験を教えて頂いた。SKYVANという後部ハッチを開口したまま飛行できる遊覧飛行機があるそうで、それを数名でチャーターして迎撃に向かうがファイターに出会える確率はまちまちで、撮影確率を上げるにはとにかく課金して何度も飛ぶしかないんだそう。それでもコミックマーケットで空撮写真集を販売してた方々は素晴らしい撮れ高だったが、100万円くらい持っていく覚悟が必要かもしれない。私の地べたに這いつくばって撮影した写真集をお近づきの印に差し上げたら、パッチやステッカーにコーヒーやパンなど倍返しレベルでお返しを頂き逆に恐縮してしまった。自費出版はあまり儲けは出ないが、名刺代わりに携帯しておくと時にわらしべ長者的な体験ができるのだからとても興味深い。そしてちょうどこの記事を書いている時にも大きなお誘いを頂いた。またもや素晴らしい体験をさせて頂く予定である。
さて開門後は昨年と同様に習武台と呼ばれる土手の最奥部を目指してテクテク歩いていると、ちょうど１週間前にコミケで出会ったカメラ仲間に声を掛けられ、なんと最前列を譲って頂いた！薄々お気づきだろうが朝から絶好調にツキが良くて、Billyさんは二列目になったものの割と良い撮影環境だったように思う。送迎して下さった友人は来賓席でのVIP観覧だったそうだが、身動きが取れず逆に苦労したそう。例によって冷え込んだが、コミケ用にワークマンで購入したUSBヒーター内蔵オーバーパンツのおかげでホカホカだった。残念ながら74式戦車は昨年が最後だったが、16式機動戦闘車と10式戦車の新世代フォーメーションは激アツで、超高速かつ照準がブレないスラローム射撃は海外勢にも強烈なアピールに繋がったのではないだろうか？なお怪獣自衛隊というコミックでは16MCVが大活躍するのでオススメ。
空挺降下は強風の影響で縮小されたが、C-2と米軍C-130、CH-47から勢いよく飛び出した空挺隊員が青空に落下傘の花を咲かせた。YouTubeで見ただけでめちゃくちゃ怖いのに、身動きし難いほどの重装備で強風の中飛び出す勇気は本当に尊敬に値する。降りたら降りたで速やかに傘を回収し戦闘装備に切り替えるのだから、タフでなければ活躍できない。ちなみに私は防衛大学校の学園祭で装備一式を身につけたが、成人男性を背負っているかのような圧力に見舞われた。ハンター（UH-1J）やコブラ（AH-1S）の航空支援やチヌークからの車両供与で機械化装備を的確に形成し、火力で迫る。５機のチヌークが続け様に着陸して海外ゲスト勢が一斉にヘリボーン作戦を展開する様子は胸が震えた。例によって突撃シーンは来賓席のみお楽しみであったが、習武台からレンジフードやカメラを落とす不注意者にも楽しませて頂いた。
多くの友人と新年の挨拶を交わしたところで八千代台駅前の味噌ラーメンパンケへ移動し新年会を挙行したのだが、何でも某女優さんの実家らしい。ひょうきんな店主のキャラクターに似合わず味噌ラーメンは絶品だったので、是非とも再訪したい。なお今年から基地活は徐々に縮小する予定だが、ビッグなお誘いが来たのでそのうち展開する。
