横須賀で空母を撮影することは東京赴任の一つの夢であり目標でしたが、まさか横須賀母港のロナルド・レーガンではなく米本土のカール・ビンソンで成功するとは!しかも突然の来訪で艦載機満載というマンガのような光景で、タイミングも合致し大いに満足したものです。さて、もともと空母が撮れるかもと期待していたイベントは、早々に公表されていたイギリス海軍空母クイーン・エリザベスの横須賀初寄港。予想では9月中旬との噂だったので、しっかり有給休暇を稼いで来航に備えておりましたが、これがまさかの前倒し!東京湾海上交通センターの大型船入航予定情報によると、9月4日の12:30に浦賀水道通過予定と公開されたので、東京湾フェリーチャレンジに挑むことに決めたのです。
東京湾フェリーチャレンジとは、横須賀南部の久里浜港と千葉県金谷港を結ぶ片道40分のカーフェリーに乗船し、南北の浦賀水道航路と東西のフェリー航路をクロスさせてお目当ての船に最接近する、艦船マニア垂涎のギャンブル!出航時刻が当たれば真正面やお手振りレベルの接近が可能な神イベントとなりますが、そもそも艦船のスケジュールはズレが多く、公表時刻に合わせてフェリーが出ても遭遇できない可能性が高い。私は11:25久里浜発、下船せずにそのまま周遊帰港する¥1100の遊覧コースで乗船しましたが、50名ほどのマニアが選んだ便にも関わらず艦影ははるか遠くにしか確認できず、残念ながら撃沈。1つ遅い便に挑んだ方々が、今回の勝利者となったのです。
流石に手ぶらでは帰る気がしなかったので、バスと京急で安針塚駅へ移動し、先週と同様ダッシュで安針台公園へ。ちょうどアメリカ海軍横須賀基地の空母バースへタグボートで接岸中だったクイーン・エリザベスの撮影に間に合いました。飛行甲板には米軍と英軍のF-35Bが並び、珍しく2つある艦橋や離陸用のスキージャンプ台など、独特の形状を確認。強いて言えばこの場所は手前に海上自衛隊の艦船が被さり、ボイラーが吐く排気で被写体が歪むので遮蔽物がない状態を撮りたかったですが、それならば観音崎あたりから撮るしか無さそうです。もし次回チャンスがあれば、もう少しロケハンしたいものですね。。
という感じで締めくくった、クイーン・エリザベス日本初寄港お迎えイベント。ちなみに出航は平日の9月9日と発表されており潔く諦めていたのですが、9月5日に急きょ頼まれた休日出勤の代休が9月8日に決まったので、停泊中を別の場所からリベンジするか検討していた矢先、新型コロナウイルスの影響?で出航が1日前倒しとなり、9月8日14:00に浦賀水道を通過と発表されたのです!
いかがでしょう、単に私が強運かどうかはさておき、棚ぼたのチャンスが巡ってきました。再び東京湾フェリーチャレンジを目指すか、無難に観音崎で手を振るか悩みましたが、前回知り合ったカメラマンに塚山公園を教えて頂いたので、ひとまずそこを目指すことに。自宅を車で朝07:30に出発し、京急逸見駅のコインパーキングに駐車して、30度ほどの急坂を登ること20分、10:30に安針台公園よりさらに高台の塚山公園へ到着しました。すでに30名ほどのギャラリーが三脚立てて待ち伏せておりましたが、直線距離で2.3km先に空母クイーンエリザベスを確認。遮るものも少なく、甲板の様子も俯瞰できて理想的なポイントでした。
手振れ対策のため三脚と2秒タイマーを使い、150,200,300,450mmの望遠レンズと、フルサイズ・APS-C2台のカメラで全ての組み合わせで撮影。結局300mmF4単焦点が最高解像度を叩きましたが、いかんせん遠すぎて微妙な感じ。13:30に出航を見届けましたが、霧の街ロンドンばりの曇天で静かな横須賀基地を、海上自衛隊護衛艦隊に見送られて優雅に去っていきました。途中着任したアメリカ海軍のフリゲート艦ザ・サリバンズとすれ違い、ヘリ空母いせのエスコートで演習海域へと向かったようです。Twitterのタイムラインによると、一番迫力ある写真は釣り用の突堤から撮った感じでしたが、横須賀艦艇撮影の奥深さを改めて痛感させられました。なお今回の空母騒動で、職質高台(スパイ疑いで高確率で職質される横須賀総監部真裏の高台)が閉鎖されたり安針台公園が脚立禁止になったりと、大幅にマニアの撮影環境が後退した事もお知らせしておきます。マニア以外の住民にご迷惑を掛けてはいけませんね。。
出航を見届けたタイミングで雨が降り出したので、そのまま帰路へ。途中相模原の有名なレトロ自販機スポットで、すでに鹿児島では食べられなくなったうどん自販機にチャレンジ。あいにく肉うどん¥400しか販売していませんでしたが、麺の湯掻きが甘い以外はまずまずの出来栄え。関東風ダシも素直に美味いと思いました。なお昨夜ハンバーガー自販機の押しボタンを殴打破壊した輩がいて全国ニュースになったのですが、厚木基地が近いからか海洋堂の戦闘機フィギュアまで自販機に置くほどアイデアマンである社長さんの無念はいかばかりか。ファンは多いと思うので、頑張って営業を継続していただきたいものです。