航空自衛隊百里基地にて、2021/12/13〜17まで行われた日米共同訓練。米海兵隊岩国基地に所属するVMFA−112”COWBOYS“のF/A-18C+ホーネットが、百里空域での訓練移転として百里基地所属第3飛行隊F-2Aバイパーゼロと演習を行なったそうです。twitterに上がってくるホーネットの画像は凄まじく、何でも地面スレスレで離陸し、高度を上げた途端に90度バンクしてカメコ陣にお背中をパックリ公開してくださるという、築城堤防のアグレッサーや三沢のF-16バイパーデモチームと肩を並べるほどの大サービスをかましている模様。これはマニア垂涎の機会と思い、12/14の代休を使って歴史の証人に立候補して来たのです。
百里基地は今年2度目で、8月にPENTAX K-3 markⅢというスポーツ撮影が得意なカメラのテスト撮影でこっそり訪れたのですが、その時は朝の通勤ラッシュに捕まって到着が遅れました。その経験を踏まえ今回は夜明け前に出発しようと、仕事から帰宅後すぐ布団に入ったのですが、やはり遠足前の小学生レベルは相変わらずで、興奮冷めやらずとにかく寝付けない。無理やり目を瞑り1時間ほどモゾモゾした挙句もはや眠れないことが確定したため、深夜0時にとりあえず百里方面へ走り出してしまいました。拝島からですと最寄りのICは青梅か入間で、埼玉経由で行く方がスマートですが、夜なので交通量が少ないかもと、ナビが選んだ最短距離を選んでみました。下道を新青梅街道〜西東京を経て、和光市インターから外環道〜常磐道。距離は120kmていどで済んだので燃料や交通費は抑えられたのですが、距離優先ですと狭い抜け道に誘導されるので神経を削られました。多少遠回りであっても、高速道路中心の迂回を強くお勧めします。
途中守谷SAで3時間仮眠し、06:30に目的の百里飛行場北側、セブンイレブン小美玉下吉影店裏手のランウェイ03エンドに到着。すでに車が全く停められないほど混雑していたため、少し離れた高場池緑地広場に駐車し、脚立をキャリーカートで引いてフェンス際へ。天候は崩れる予報でしたが朝は青空が残っており、無線を聴きながら待機します。前の日は民航のスカイマークが風向きに異論を唱え、離陸直前にランチェン(Runway change:使用滑走路の向きを180度変えること)が行われたため、上がりのご開帳を狙うエンド勢は通称民族大移動と呼ばれる反対側への猛ダッシュを余儀なくされたそうですが、今朝の風向きは安定の北風で、南側21使用はほぼ間違いない(飛行機の離着陸は揚力を得るため風上に向かう)。スカイマークの離陸を二機やり過ごし、09:25に地元第3飛行隊のF-2Aが4機、普通に高度を上げて離陸しました。海側に機首を向けるので多少右バンクしてくれますがお背中パックリとまでは行かず、そこは築城の8スコ(8th squadron:第8飛行隊)の方が勢いを感じた気がしましたが、09:45にゲストのカウボーイズが離陸。前日に引き続き超低空離陸からの機首上げと同時にナイフエッジを思わせる強烈な突っ込みで、期待通りの機動を見せてくれました。
予想以上の低高度に加えバンクが早かったため、APS-Cと300mm、x1.4テレコンの組み合わせでは換算560mmとなり大幅に画角を逸脱してしまったのですが、これは大口径単焦点の宿命なのでどうしようもない。また速度も早すぎて動体予測AFの食い付きが鈍く、岩国でも感じたことですが米軍機の本気の機動はPENTAXの旧レンズでは追えないなぁと落ち込みました。やはりカメラ本体だけでなくモーターを強化した新しい望遠レンズが必要だと痛感しましたが、立ち位置の予測は的中し予想通りの成果が得られたので、ノーフラ(飛行なし)手ぶらで引き返すという最悪の事態は避けられました。
離陸を撮り終えたら通称ハンガーポイントと呼ばれるアラートハンガー(スクランブル待機に使用される滑走路端の格納庫)前ランウェイ21エンドに移動し、90分後に演習を終えて帰還したチームの着陸を激写。再び03エンドから小雨の中午後の上がりを撮って、この日の撮影を終えました。午後は小雨で視界が悪く捻らずに離陸したり、何度かアラート対応のスクランブルで、実弾搭載のF-2が飛び去るなど慌ただしい中、茨城空港前の道の駅そららに寄ってオミタマヨーグルトとケロヨングラス付きのソフトクリームを購入。来た時と同じく和光市インターへ向かうと川口市で20kmの渋滞に巻き込まれ、帰宅に5時間費やしてしまいました。ルーティングに関しては再考の余地がありそうですが、来年はインド空軍のSU-30MKIフランカーHの来訪が予定されているので、タイミングが合うことを期待したい。