緊急!ウクライナと共に(Stand with Ukraine)

3月5日に渋谷で反戦デモが行われると知り、個人的に取材することに。野次馬根性と言われればそれまでですが、ジャーナリストに憧れていた身としては、戦争に危機感を持つ方々の行動に触れて、何か思うことがないだろうかという純粋な興味でした。渋谷駅から青山方面に少し歩いた場所に集合場所の国際連合大学があり、校舎の裏手に続々と集まる、ウクライナ国旗の色である青や黄色をモチーフとしたファッションで身を固めた方々。白人がほとんどでしたが、家族連れや日本人、牧師や僧侶など老若男女が入り混じり、膨大な人数で列を作っておりました。マスメディアの取材も多数訪れて、囲み取材を観察しましたが、やはり家族がウクライナに残されている方など他人事ではない様子。険しい表情の方が多かったように思われます。

 警察の協力で違法駐車車両の退去命令や誘導が行われ、長さ50m、横4mほどの列でデモ行進がスタート。歩道橋の上から観察していると一定の間隔を空けて次の列がやってきて、五列目を数えた時に場所を変えましたが、主催者発表ではなんと4千人ほどが参加したそう。プラカードやシュプレヒコールに向かう沿道の視線は拍手であったりガッツポーズであったり祈りであったりと、声援を送る様子も多く見られました。私としては、無力感と感動が入り混じり複雑な想いでしたが、人が同じ想いを共有して行動を共にするということは民主社会の基本であり、大変な意義があったのではないでしょうか。同様のデモ行進は世界各国で行われましたが、ロシアでは片っ端から拘束、収監されるなどまさに命懸け。ウクライナでもおそらく、攻撃の的になる事でしょう。同じ言語を話す同じ肌の色なのに、殺し合いを強要されている。地獄としか言いようがありません。見ているのが辛くなって、そのまま新宿まで歩きました。考えながら、泣きながら。

 民主主義国家であれば、国の判断は自国と自国民の利益を最優先で動かねば支持が得られないため、力のある国ほど慎重にならざるを得ない。それでもEU諸国はダメージを承知で支援に向かい、他の国もできる範囲で行動を起こした。ハルマゲドンか真の世界平和かを問う難しい時期に生を受け、インターネットの発達により個人がマスメディアよりも正確で生々しく、リアルタイムで情報を発信する。プロパガンダや情報統制、そして斃れた、小さな命たち。正直何度も汚い言葉を吐かずにはいられませんでしたが、これが運命であるならば、なんと酷い仕打ちだろうか。

 日本がロシアや中国と隣接しているにも関わらずこれまで攻めてこられなかったのはアメリカの核の傘のおかげでしたが、今回アメリカは静観しており、仮に同盟国の日本が危機に陥ったとしても、必ず助けてくれるとは限らない。家族が住む我が母国が同様の危機に晒された時にどうするか、考えなければならない時期が来たのかもしれません。平和はもう、終わってしまいました。ご先祖様には申し訳ないですが、再び祖国が脅かされるような事態になれば、あなた達が守ったものを再び守るために、立ち上がりたいと思うのです。すでに未来ある若い命が大勢虹の橋を渡ったかと思いますが、暖かく迎えて、どうかお守りくださいますよう。

The demonstration parade was held around at Shibuya Tokyo on march 5 2022.About four thousands people were walked for the peace of Ukraine. They shouted “Stop the war” or “Peace for Ukraine”. I hope the world will stand with Ukraine.