緊急!奈良スクランブル

写真の師匠として尊敬する先輩のTwitterで、京都での最後の展示が祇園祭と被る事を知った。それならついでに安倍元首相への献花ができないか調べたところ、都内は15日で終了だが大和西大寺駅は18日まで献花台を維持するそう。これは安倍さんの導きだろうと(実際は奈良が地元の高市政調会長と自民党奈良支部のご尽力)都合よく解釈して、バスと宿を手配。比較的遅めの夜行バスを手配したが、定時退社が自慢の勤務先で滅多にない残業での部材運搬業務が発生!直帰可とはいえほぼ神奈川まで出張らないと行けないタイミングに引きの良さ?を覚えつつ、二つ返事で現場へ。戻り梅雨による渋滞にも焦ることなく平常心で届けたところ、同僚の笑顔と予想より大幅な時間短縮をゲットしたので、特に慌てることなくバスタ新宿への移動に成功した。ちなみに夕食は作り置きの玉子焼きを食べたのだが、再開した炊飯といい手作りの食事は明らかに美味いなと認識できたのも、細やかな幸せである。

 四列シートのバスは航空祭で覚えた窮屈さで良い印象を持っていなかったが、夜行バス仕様のリムジンは座席や足回りがゆったりしていて全然寝られる。前輪上通路側の席は振動と休憩時必ず席を立つ必要があるため寝不足感はあったが、持参した背当てクッションとアイマスクは良い仕事をして、時間しのぎの退屈さは皆無であった。3回の休憩を経て朝7時に京都駅に到着し、そのまま近鉄線で大和西大寺駅へ。1時間ほどで到着したが鹿児島で言えばJR川内駅ほどの田舎感で、駅舎こそピカピカだったが周辺は閑散。改札内に花屋があると聞いていたがうっかり改札を出てしまい、入場券を買おうとしたらクーポン付き入場券が!なんと買い物だけの客のために入場券分の金額が店舗からキャッシュバックされる仕組みだそうで、恩恵に預かりつつ¥1320の白百合の花束を買う。近隣で唯一の花屋は献花用の落ち着いた色合いだけ取り扱っているらしいが、棚ボタ的な特需にも複雑な心境であろう。

 そして駅のホームや階段から垣間見える悲劇の舞台!もう「何でや?」と感情が溢れ出す。狂った末の犯行とは言え、きっかけがあったはず。悪鬼修羅に堕ちる前に、自分自身を救えなかったのだろうか?自分の弟くらいの年齢の被疑者には「馬鹿野郎!」としか言えない。自分の不幸を他人の所為にしちゃいけない。せめて標的はきちんと調べて、法の下に抵抗せよ。勘違いで世界的偉人を害した罪は重いが、これは決して個人攻撃ではない。彼のような悪魔を産んだ背景をキッチリ捜査して、予備軍を一掃しなければ不安で仕方がない。特にカルトや新興宗教!ヒトの弱みに付け入る詐欺師には反吐が出る。暴力団と同じように公安の監視下に置かれるがいい。あんなもの信教の自由に該当しない!ただ票田である宗教と政府の癒着は公然の事実らしい。いろいろ悲しいわ。

 被疑者も憐れだがSPと奈良県警!警察史に刻まれる失態を犯した気分はどうだろう?責任をどう取るのか見ものであるが、これも退役要人ならSP1名というつまらない規則が原因。目の上のタンコブであった安倍さんを退場させた責任は政府にもある。涙の裏で高笑いしている議員もいるのだろうが、日本国民はもう黙っちゃいられない。ジャパン・ファーストを推進しない政権は容赦なく見限るだろう!などと怒りが込み上げるかと思いきや、現場はお通夜のように、ただ、ただ悲しい雰囲気。到着した8時過ぎは献花の行列は皆無で、笑顔で佇む安倍さんと時間をかけてお別れする事ができた。百合の花束に加えて、私が2017年に衆院選の応援演説のため鹿児島中央駅に立ち寄られた際に撮った写真と、先日慰霊のために撮ったお花の写真にメッセージを添えた。一度だけのハイタッチ、温かい柔らかい掌の感触が忘れられない。政治家の掌は握手と真心で耕されたんだなと思った。

 そして安倍さんが絶命された場所。ガードレールの支柱には蝋燭のランプが灯り、彼の魂が留まっているのか召されたのかは分からなかったが、政治家の職に殉じた事は素晴らしい生き様だと思う。ただ、早すぎる!67歳でのご逝去は、なんとお父様と同じ年齢だったらしい。天国のお父様も「早すぎるよ」とお怒りでしょう。まだまだ若手の尻を叩き、魑魅魍魎を牽制して頂きたかったが、もはやそれは叶わない。これまでの多大な功績と日本国に対する深い愛情と献身に、心から「ありがとうございました」と、申し上げた。我慢していた涙がどっと溢れ、降り出した小雨に混じって地面を濡らす。少しは傷の痛みを癒せれば良いのですが。お母様や最愛の奥様を残しての旅立ち、心残りは如何ばかりだったでしょう。なお18日で締め切られた献花にはのべ10万人が訪れ、19日の花供養で故人へ届けられたそう。安倍さんの秘蔵っ子であった高市早苗政調会長の地元である、自民党奈良支部総出で運営管理されたそうだが、ある意味これもまた、運命であったか。

 安倍さんへのお別れを済ませた途端ポツポツと降り始めたため、奈良西大寺駅改札内の粋麺あみ乃やで¥350の卵かけご飯セットを頂く。伊勢うどんのチェーン店らしいが出汁が懐かしい関西風でゴクゴク飲んでしまった。時節柄か生卵でなく温泉卵だったが、このお値段で腹一杯食べられるのは幸せ。生きてるからには食わねば始まらない。ひと心地ついたので、先日知り合った奈良在住のお友達に勧められた奈良公園へ移動することに。ちょっと気になったのが、大阪名物エスカレーター右並び。京都は東京と同じ左並びだったので、どこが境界線なのか。奈良公園は県庁前の自然環境を活用した広大な癒し空間で、国宝級の寺院が点在。近鉄奈良駅を出ると程なく野生の鹿と鹿せんべいの屋台が出現し餌付けを待っていたが、せんべいを買った後のまとわりつかれる感じが微妙だったので遠くから観察のみ。子犬ほどの小さな子鹿が母親を探してキュンキュン泣いていたが、鹿せんべいに釣られて何処か行っちゃったのだろう。せんべいの成分が気になるところである。

 まずは興福寺へ参詣し、東金堂や五重塔を見学。撮影不可のためうろ覚えではあるが、コミック「GANTZ」で暴れ出した方々かなと。1000年以上前の貴重なものだと思うがあまり興味がないので致し方ない。ただ国宝館の阿修羅像は教科書でお馴染みだったので、ちょこっと感動した。次に東大寺へ移動中、頭の片隅にmont-bellあったらご当地Tシャツ買おうかなと思っていたところ、なんと道すがらのお土産物屋の一角で発見!これは神の導き?と喜んで、奈良っぽいデザインの限定Tシャツと汗拭きタオルを購入。ある意味一番欲しかったお土産を探さずに手に入れ、ポツポツ降っていた雨も止んだため気をよくして東大寺へ。こちらも大変広い敷地だったが、御目当ての大仏殿は撮影可だったので撮りまくる。噂通りでかいのだが、これもあまりありがたみが湧かない。大きな仏像を作っても戦いは起こるし非業の末路を迎える人もいる。ただ民衆の情念の矛先であった仏像は哀れだなと思うほど。思えばほんのり哀しみを称えていたような気もした。さらに奈良市街を見渡せると聞いて二月堂まで登ってみることに。例によってキャリーカートを引きながらの階段はヘビーだったが、一生懸命登った甲斐はあった。春日大社も世界遺産と聞いて行ってみたが、古いのは理解できるものの微妙。灯籠がいっぱいあったので夜だと映えるのだろうが、もはや疲れて足が動かない。

 とにかく歩きまくってお腹も空いたので、近鉄奈良駅前の商店街でランチを物色。気になったうどん店(またか)に戻ってみると、なんとインドの方からお誘いを頂いた。感じが良かったのでそのまま入店し、日替わりのすだちおろしぶっかけセット¥800(大盛り無料)をオーダー。おしゃべり好きなインドの方は実はインド人向けの学校を運営する有名な方らしく、安倍元首相やインドのモディ首相との2ショット写真をお持ちなほど。インド行きましょう!と誘われたのにワクワクしつつ、ガンジスを思い浮かべながら頂いたうどんは「う・ま・い!!!」今回の旅行でダントツの一番美味い食事。キンキンに冷えた枕崎の鰹出汁とすだちのさっぱり感が疲労に効く。かやくご飯は鹿児島で大好きだったが店仕舞いしたうどん店「千石」とそっくりの味で懐かしい。お冷やの後にあったかいお茶を出すとか、まさに極上のおもてなしを頂戴した。いやマジでインド行きたい。

 すっかり心身が満たされて京都に戻り、ホテルにチェックインしてひとっ風呂。少し休憩してから買いたてのTシャツに着替えて、祇園祭の宵山へ出発。まだ陽が高く3kmの道のりはほどほどに疲れたが、最寄りの提灯を見つけるとお祭り好きの血が騒ぎ始めた。怒涛の京都編は来週!

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