横須賀フレンドシップデイ2022

横須賀フレンドシップデーという、アメリカ海軍横須賀基地の一般開放が3年ぶりに開催された。もちろん早朝から駆けつける予定だったが、外せない撮影が入ってしまい横須賀中央駅への到着は13:00。一般公開対象の第7艦隊旗艦ブルーリッジは14:00で入場待機列を打ち切ると事前に周知されていてギリギリかなと思いきや、横須賀全体を巻き込んだ壮絶なハイキングがスタートする事になろうとは、この時は思いもよらなかった。横田基地でのフレンドシップデーにおいては初日最大4時間ほどの待ち時間が発生し、途中で諦めて帰る人が続出する異例の事態に。今回はTwitterで事前に情報収集して、入場ゲートは三笠公園奥だが列の最後尾は横須賀中央駅付近と知る。警備員の案内で並んでみると、なんと列は国道16号で三笠公園方面へ右折するのではなく左折して、汐入駅からヴェルニー公園に入り、DDH-183いずもが見える一番奥で折り返して、再び三笠公園を目指すルート!4km弱の道のりを3時間かけて牛歩戦術させられてしまったのである。

 もちろんすんなり入れない事を予測し先にトイレを済ませ、飲料水と非常食を携行していたのだが、準備がない方にとっては遭難案件。日差しが傾き道程の8割以上が日陰で涼しかったのが幸いであったが、最低でも給水所や手渡しで入手可能な軽食販売でもないと倒れる人がいたかもしれない。極め付けは入場まで残り100m付近である、三笠公園前の遊歩道。両側に屋台が立ち並び、屋台に並ぶ客と待機列の区別がつかなくなり、ここから列に紛れ込む不心得者もいたようで、従順に並んでいた方々も憤りつつ小走りで走り出すカオス発現!三笠公園に入ってようやく列がまとまり、身分証による検問と所持品チェック、金属探知ゲートを通過して16:00に入門したものの、会場内も大混雑で既に艦船見学エリアは閉鎖。最大の目的である花火まであまり時間もないため、とにかく渇いた喉を潤すべく飲み物を入手したいが、屋台の列は全て30mを超え、何か買うのに1時間はかかりそう。自販機目当てにボウリング場やシアターに行ってみても見つからず、数名しか並んでいなかったシアターの売店で30分ほど並んでホットドッグ2個とラージサイズのミニッツメイドオレンジを入手!12$(1800円!!!)もしたが背に腹はかえられない。ふらふらと会場最奥部の海沿いテラスへ辿り着き、夜景を撮りながらかぶりつくディナーは、まぁ最高であった。すぐ近くに猿島を臨み、遠くにはアーレイバーク級イージス艦ハワードがぷかぷか。アメフト場ではライブが行われ、家族連れがくつろぐ。ボーダレスという言葉が相応しい、束の間のアメリカン・ノスタルジーである。

 客層が違うらしく三脚持参の花火ガチ勢はレアだったが、常連と思われるおじさんの隣に据えて35mmで待機。結果的にはトリミング不要のベストポジションで、18時前から30分ほど上がった花火は海上から上がる分制約に余裕があったのだろうか、横田や厚木よりも大きくて高さもあり見応え充分。一発ごとに上がる歓声を受けつつ、水上花火と組み合わせた連発でのエンディングも素晴らしかった。速やかにパッキングを済ませて再び混雑に身を投じ、JR横須賀駅上の喫茶ぼなりぃ前展望台へ。体力的には限界を通り越していたが、コンビニで買った2Lの麦茶をがぶ飲みして階段を上がった収穫は期待通りで、何名かの艦艇ファンと並んで俯瞰のいずもとひゅうがを切り取る。美しい航空母艦たちが実戦に投入される事がないよう祈りたい。

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