土日に何も予定を入れず、ベッドにゴロゴロしたままダラダラとマンガやゲームに明け暮れた。もうひと息のやる気が起きず、まぁいっか、で結局部屋も片付かなかった。しかしコレだけは絶対に処理せねばと、日曜の夕方に重い腰を上げて、旅の支度に取り掛かる。月曜の仕事も難易度が高そうで憂鬱だったが、中途半端で逃げたとしても必ず定時で上がらねばならない。その気迫が故障した機械に届いたのか特に問題なく終了し、18時帰宅に成功した。風呂に入り最後の準備を整えて拝島駅19:00発の西武線で新宿へ。21:15発のオリオンバスで、10ヶ月ぶりに広島へ向かう。実は今日の昼間に車に撥ねられてしまい、危うく大怪我を負うところだったのだが、接触したのは肘の一番硬い先っぽとドアミラーで、しかもドアミラーが畳まれて衝撃が吸収されたため、ごく僅かな痛みしか感じずただ驚いただけで済んだ。もちろん警察案件だが現場に入る直前でスケジュールを乱したくなかったため、なんと私が「ぶつかって済みません」と加害者に誤ったのである!まるで「生きてて済みません」みたいな理不尽な謝罪で無罪放免したのだが、謝罪もソコソコに慌てて去り行く車のナンバーは108!あぁ、僕の煩悩を奪い去ってくれたのだなぁと薄れゆく意識の中でポジティブに浸りつつ、それよりも仕事ゴラァという勢いで片付けた次第。もちろん一般的に事故に遭ったら、即座に警察に届けましょうね。
ちなみに築城遠征を準備していた時も予想だにしない場所で親指を深く切ってしまい、セロテープぐるぐる巻きの簡易止血でそのまま出発した。現地では歯の詰め物が取れて治療に数万円掛かったし、そろそろタイトなスケジュールは卒業しなさいという啓示かもしれない。今回は充分に余裕を持ってバスタ新宿へ到着し、持参したカレードリアと焼き鳥を食べて朝食を購入。本来トランクへ預けられる荷物は一個かぎりのためキャリーケースとビジネスバッグをゴムロープで束ねたのだが、「これ分解していいですか?」と乗務員さんに頼まれて2個預ける事に成功した。これバス側からすると実は乗車拒否できる案件なので、車内のバゲージラックに入るサイズのサブバッグへ検討した方が良いだろう。オリオンバスは四列シートでもカーテンや前後幅が確保されていて狭い三列シートよりも格段に快適。特に遠距離便では疲労度が格段に違うため愛用している。今回は暖房が効きすぎてちょっと汗ばんだが、それ以外は快適に過ごせた。ただ通路側座席の場合は窓側乗客の生理現象をいちいち気にせねばならないし、窓側だといちいちお伺いを立てねばならない。コミュ障には辛い所かも。
満腹で乗車したためすぐに眠りに落ちたのだが、寝るのが早すぎて一時には目覚めてしまった。消灯後は光を放つ行為が禁止のため、修学旅行のように上着を頭から被ってスマフォを弄る。インスピレーションが湧いたのを契機に自伝小説を頭から書き出したら原稿用紙4枚分ほど書き散らかして満足した。一番思い出したくない事を割と客観的に書けたので、ひょっとしたらコレを書く事が今回の旅の肝だったのかも知れないなぁと思う。少し寝てはゲームしたりを繰り返し、4回ほどの休憩を経て朝9時半に広島駅へ。どこにでもある改札内のうどん屋で贅沢な肉盛りうどんを頂き、トイレを済ませて山陽本線へ乗り換え、岩国駅へ移動した。わずか3両編成のローカル線がぎゅうぎゅう詰めになるのも宮島口までで、ごっそり観光客が降りたらようやく座れて暫し休憩。降りたら降りたで撮影現場まで1時間ほどのウォーキングが必要だが、タクシーに千円払うよりはランチを充実させたくてコンビニへ。サンドイッチなど惣菜パンの値上がりぶりには目を白黒させてしまったが、安くて美味しそうなものを¥500ほど購入してランウェイ20エンドへ向かった。
静寂に包まれた基地周辺はノーフライトの予感にドキドキしたが、不意に爆音が轟いて2機のF-35Bがハイレートクライムとローパスからのクイックターンを豪快にかまし、バリバリの臨戦態勢をアピってくれたためダラダラ歩きが小走りにシフトチェンジ!平日にも関わらず大勢のギャラリーに混ざって望遠レンズをセットした。次々と上がるF-35Bは強襲揚陸艦搭載機だが、ふわりと上がったりもっさり上がったりみんなバラバラ。一機だけ翼を振りながらローパスし直角ターンで海へ向かったが、翌日スポッターさんにお伺いした所、パイロットのご家族がエンドに見学に来てたからなんだそう。地元だとこんなサプライズにも巡り会える。
F-35Bは垂直着陸で降りて来たり、午後はずっとSTO(Short takeoff)で離陸した。色々なドアが全開なのも興味深い。F-35Bが落ち着いたら海上自衛隊のMCH-101、OP-3C、EP-3Cに米海軍のP-8Aがタッチアンドゴーを繰り返し、ANAのB737も上がる。午後遅くようやく現したホーネットはお目当てのレガシーホーネットでも地元のスーパーホーネットでもなく、三沢から遠征に来ていたVAQ-141「Shadow Hawks」のEA-18Gグラウラー!逆にレアな展開に興奮しつつ、上がり、降り、オーバーヘッドを満喫。大きな燃料タンクやジャミングポッドが重厚感漂ってカッコいい。時折小雨が降る生憎な天気だったが、夕方まで存分に楽しめた。ホテルまで4km超歩き、恒例のバイキングを貪る。マンゴー食べ放題などお値段変わらずメニューはグレードアップしていた。材料費高騰の折、ありがたい話である。