Go to 仙巌園

妻が某筋より手に入れた招待券を使って、初めて家族揃って薩摩藩島津家磯別邸の仙巌園へ。ちょうど菊まつりの終盤に当たり大勢の観光客が訪れた模様で、祇園之洲方面から渋滞にハマり、2kmほどの道のりを30分も掛かってしまいました。

 入口では検温と入園者登録を行い、息子の分だけ入園券を購入して園内へ。子供達はそれぞれ学校行事で何度か訪れているので、むしろ解説を聞かされる事も多く、歴史談義に花が咲きます。薄々気づいていましたがここの庭園は本丸の鹿児島城があった城山の地形に似ていて、磯山がある奥に向かってだだっ広い。こんなところ初めて来たわ〜と山道を歩いていると小さなウリ坊がササっと眼前を横切るなど野趣あふれる感じ。メインの順路には射的のアトラクションや茶屋、お土産などお店がいっぱいありましたが、2時間くらいではとても回り切れませんでした。高さ40mの崖に彫ってある千尋巌(せんじんがん)という文字は、国威高揚のデモンストレーションかと思いきや、島津斉彬公の父斉興公が失業者救済の公共事業として行ったそうで、延べ3900人の生活を救ったらしい。大河ドラマでは独裁イメージが強かったですが、意外に名君だったのかも。

 さらに¥500払って御殿巡り。私は三度目で見慣れていましたが、初めて見学した子供達は薩摩藩最上の粋を集めた庭や建具、家具などの優美さに興奮していました。そして私も気づかなかった、柱の接合部に留めてある「釘隠し」というアクセサリーは、コウモリや桜島大根などを象り大変可愛らしい。フィギュア集めが好きなのはもはや人類の本能がもたらす所以なのであろうか。そして殿様が見上げた構図での桜島も、娘が熱心に写メに収める様子にほっこりさせられました。

 鹿児島に居られるのも今年いっぱいなので、最後に息子と園庭最奥部の隠れ鉄スポットへ。着いた瞬間に運休のはずのはやとの風が臨時列車として通過し、驚きすぎてカメラの設定が間に合いませんでしたが、次の国鉄415系を桜島と収める事には成功。GR3の28mmで連写しましたが記憶よりも画角が広かったので、やはり超広角レンズが良さそうですね。せっかくの4両編成が伝わりませんでしたが、この車両も50年ものなので寿命が近づいているはず。航空自衛隊のF-4戦闘機も50年弱で引退しましたが、人間も50年でリタイヤできたらいいのに。。