小松基地祭は松島や三沢同様抽選で、当選しないと基地内に入れない選ばれた民のみのイベントであった。失礼のないよう朝風呂で身を清め、まだ真っ暗の金沢メインストリートを駅まで歩く。すぐ近くにあるらしい日本三大庭園の兼六園を散策したかったが、営業時間内に居られないため後ろ髪を引かれる思いで金沢駅までの道のりをスナップ。昨日の時点で帰りの飛行機の運休が決まり、北陸新幹線も関西方面は運休。台風の速度によっては関東方面も運休になる可能性があったが、今日帰京できないのはかなりまずいため、実は帰宅が本日最大のミッションなのである。もはや航空祭など、どうでもいいのかもしれない。。
始発で小松駅に移動する道すがら、車窓は夜明けと共に幻想的な風景が広がり、天気は持ちそうな感じ。駅からはシャトルバス待ちの長い列が続き、1時間待ってようやくバスへ。開門時間が早まり7時過ぎには入場できたので、パンフレットで当日の飛行展示スケジュールをチェック。切れ目のない盛り沢山な内容で楽しめそうだが、とりあえず地上展示機のアグレッサーと特別塗装機を撮れたので、今日のミッションの半分以上はクリア。あとはまったりと雰囲気を味わいたいところである。最初に昨日と同様303SQの特別塗装機が上がり、通常塗装の306SQとオープニングフライトを実施。その後機動飛行を実施したが、やはり背中を撮るには小松空港側でないと難しい。それよりもタキシングやアイドリングなど飛行前後の動作が興味深く、国内最強の戦闘機部隊をアピールする機敏な所作が見どころであった。
予定通りマーヴェリック塗装機の機動飛行も拝めたので、意を決して撤収を決意。前日にトップガン:マーヴェリックの字幕を担当した戸田奈津子さんが記念式典に来場していたそうだが、なんと格納庫前で遭遇!マーヴェリック塗装機のパイロットを務めたGORIさんと談笑していらっしゃった。そのままジリジリと後退を続け、ブルーインパルスはシャトルバス乗り場から、アグレッサーに至っては小松駅のホームから眺める結果になったが、個人的には無線を聴きながら帰路に就くこの時間が物語の主人公のようで最高に好きなのである。
エンドロールに浸りつつ12時前には金沢駅へ着いたので新幹線を早められないか確認したところ、やはり満席で予約した15:33まで待つしかない事が判明。それならばと昨日諦めた金沢カレーを頂いて、新鮮な海産物が並ぶ近江町市場を散策。行けるところまで行ってやろうと今朝諦めた兼六園を駆け足で観光に成功し、¥200バスに飛び乗ってギリギリ新幹線に間に合った。初乗車の北陸新幹線E7系かがやきは座席が広く快適で、乗り継ぐだけで最寄駅まで辿り着けるのが最高だった。何よりあの悪天候でもきっちり帰宅できたことが奇跡的で、今回も申し分のない旅だったように思う。鉄道旅も良いねぇ。