江ノ電紀行2022クリスマス・イブ

クリスマスイブの12月24日、江ノ島で人気モデル朝日奈まおさんのポートレート撮影会に参加できることになった。まおさんは独特の雰囲気を持つ現役女子大生で、僕の印象では「同じ表情を2度と見せない」奇跡の美少女。先日朝日奈まお展の会場でお会いし、あまりの魅力に終始ニヤニヤ・ソワソワしていた自分を発見する。10倍ほどの倍率であった今回の晴れ着撮影会になぜか当選したため、クリスマスイブに今年最後のポートレート撮影ができることになったのだが、せっかくなので、早めに現地入りして江ノ電を撮ろうと思ったのである。

 江ノ電は正式名称を江ノ島電鉄と言い、藤沢〜鎌倉間の湘南海岸沿いを10kmほど走る生活電車。昨年初めて乗った時は鎌倉を舞台にした大河ドラマの影響もあり、鎌倉大仏目当ての観光客が満員で乗れないという状況を経験した。他にも江ノ電ニキという、記念電車の走行中に陽気な自転車の外国人が写り込み鉄オタから大ひんしゅくを買うなど、なんか面白そうな路線だなというイメージがあった。加えて前日に、江ノ電の車両と冠雪した富士山が一緒に写っている写真を偶然Twitterで見かけて、「コレを撮りたい!」と思ったのが大きなきっかけ。すぐに場所を特定し、午前中に辿り着ければ逆光になる前に撮影できることを確認したのである。

 気持ち出足が鈍く自宅を朝9時に出発し七里ヶ浜駅に着いたのは10:30であったが、ちょうど駅近くの小さな鉄橋で撮影していた同業者と情報交換を行い、朝は富士山が見えなかったことを知る。とりあえず江ノ島方面へと歩きながら撮影散歩を開始したが、同じ車両がほとんどなくて非常に興味深い。スピードを完全に停止してゆっくりと離合するシーンや腰越周辺の、窓から手を伸ばせば屋根に触れるほど近い超絶狭小区間など、江ノ電ならではのシーンをいくつも撮影できた。お目当ての富士山も素晴らしいコンディションはもちろん、記念車両で撮影できたことはツキに恵まれた。唯一驚いたイベントが、一息ついて持参した稲荷寿司を食べようと口を開けた途端、急に大きな影が降りてきてバサバサっと音がした瞬間、稲荷寿司が消失した事!「わーこれがトビに油揚げを攫われるってやつか」と笑うしかなかったのだが、よく見たらあちこちに看板が設置してあり、地元の常識らしい。その後もずっと上空を追いてきたので証拠写真を撮っておいた。

 ポートレート撮影の方も初の江ノ島で素晴らしい夕陽と一緒に撮れたので、最高のクリスマスイブを過ごせたのである。