日本の近代建築探訪

赤坂御用地の敷地内にある迎賓館赤坂離宮は館内撮影禁止だったが、館長のアイデアで10日間だけ羽衣の間を撮影できる試みが実施された。特に宮殿好きという訳ではないが、天皇家や国賓が使用する日本を代表する建築物とあっては興味深い。好奇心を胸に原宿(!)から歩いて向かった(なぜ歩きかは別記事の楽天モバイル編を参照)。

 余裕を持ってスケジュールを組んだつもりが携帯なしで土地勘のない場所を歩くのは大変な苦労で、意外に坂道も多く迷い込んだTBSあたりで諦めようとしたが、街頭地図や太陽の向きを頼りに90分かけてようやく15時前に到着。観覧料¥1500を払って空港顔負けのX線による所持品検査と金属探知機による身体検査を実施。無事通過して重厚な入り口から進入した。やはり調度品に目奪われがちになるが、松ぼっくりを模った調度品が多く、密教に由来があるのかもしれない(松ぼっくりの形は松果体と似ている)。

 内装は巨大な絵画や大理石の柱などとにかく圧倒的で、まさに宮殿と言える。一番豪華な花鳥の間を撮りたかったが、いつか撮影許可される事を期待したい。ルートの最後の方でようやく羽衣の間に到着し、広角や望遠を切り替えてなるべく観覧者が入らない様に撮影。人並みが途切れず苦労したが、シャンデリアは特に素晴らしかった。堪能して庭と外観を撮って撤収。素晴らしい体験だったが、いつか客として招かれるよう精進したい。またコンセプトは異なるが、後日上京した友人の希望によりはとバスで国会議事堂を見学する機会に恵まれた。

 こちらも入念な手荷物検査と禁止事項の説明を受けて、整列行進にて入場。昔一度入ったような気がするのだが、まるで初めて入ったような新鮮なイメージ。中庭を見ただけで興奮するが写真を撮れる場所は限られている。肉眼レフや手触りなどで行政の最高機関を味わいつつ、衆議院の本会議場へ。ちょうど通常国会の会期中だったが休日なので無人。参議院と面積は一緒だが若干構造が違うのだそう。皇族の待機所もあった。機会があれば傍聴してみるのも面白いかもしれない。

 特徴的な三角屋根の中央塔の真下から撮影し、最後に正面を撮影。ふかふかの絨毯と荘厳な雰囲気が印象的だったが、全ての国民に対して平等な政治が望まれる。ちなみに内閣発足時の記念写真撮る階段も見たかったのだが、あれは首相官邸だった(涙)。