去る11月19日、在日米海軍横須賀基地にUSSロナルド・レーガンが訓練を終え、帰港に向けて浦賀水道を通過すると発表された。2024春に原子炉の燃料棒交換のためアメリカへ帰国し、代わりにUSSジョージ・ワシントンとの交代が発表されており、有事に至らなければ最後の横須賀帰港となるため、コミケの準備で忙しい最中お迎えに出かけたのである。出港は9度の延期を経た挙句塚山公園から見送ったが、今日はそこまで見物人が集まらないであろうと予測し、より近い安針台公園へ。タグボートを引き連れて珍しく予定時間ぴったりに帰港したが、久しぶりの登舷礼にはグッと来た。結局フレンドシップデーでの乗船は叶わなかったが、艦載機満載の貴重な姿も撮影できたので良かった。その後は随伴艦のUSSロバート・スモールズの入港も見られたが、タイコンデロガ級ミサイル・フリゲートは絶滅危惧種のため、これまた貴重な機会であった。
次に横須賀を訪れたのは12/24。クリスマスと正月はひとりぼっちを優雅に満喫したのだが、この日は珍しい潜水艦の電灯艦飾が見られるかもと聞いて夕方電車で行ってみた。何時から点灯されるか知らなかったが17時に点灯され、潜水艦隊庁舎のクリスマスツリーと絡めて珍しいシーンとなった。一つノルマはクリアしたが、USSロナルド・レーガンもクリスマス・イルミネーションを施しているはずなのでヴェルニー公園から安針台公園まで歩くことに。坂道を登っているとマストの影から時折電飾が見え隠れして興奮が高まる。安針台公園からはバッチリ観測できたが、私の三脚がエレベーター全開伸張でギリギリ安針台の柵を超える事に気づいた。そういやこの時間に来たことなかったなぁと思ったが、これでノルマ2も達成し充実感に浸りつつ帰途についた。
そして今年、1/27に横須賀どぶ板通りに面する海上自衛隊グッズ店艦マニア2階で行われた写真展を訪れたのだが、2022年の国際観艦式に参加する海外招待艦を浦賀水道で迎撃した仲間が中心となり、その時のアルバムも拝見した。船をチャーターして一般的に撮れない場所から撮影するお大尽遊びは経験しないと分からないが、飛行機であれば空撮に等しい興奮で、船酔いなど一才感じずに無我夢中で撮影した思い出が鮮やかに蘇った。最近は艦船撮影マニアが鉄道や航空機撮影へと沼る展開を多々目撃しており、元々被写体を選ばない私は密かにほくそ笑んでいた。ただこの時の浦賀での撮影は200mmあれば充分で、ただでさえ足元がふらつく漁船の上では超望遠は難しかっただろうなと思った。なお写真展は東京湾横断フェリー迎撃の専門家やミサイル艇の専門家、識別帽コレクターなどが集う中、掃海艇や補給艦など戦闘艦以外の写真が多く、海上自衛隊発足の発端である「機雷除去」の理念を強く反映して内容的にも充実していた。写真展もいずれ開催してみたいが、時間の縛りのない仕事へシフトしたいと強く願ったのである。