レンジャー帰還式を解散し、余韻に浸る間もないままコインパーキングに向けて走り出した。そんなにサッサと別れたいなら行かなきゃ良かったのにと言うご指摘はもっともだが、レンジャー帰還式に立ち会うのは夢の一つだったので外せない。それでもあるいちるの望みを賭けて、大宮から茨城空港へ車を飛ばしたのである。実は航空自衛隊小松基地より飛来した飛行教導群による季節外れの巡回訓練が始まっていて、近日のデータで推測する限りだと1日に1回だけ訓練を実施、そしてその開始時刻は徐々に遅くなる傾向が見て取れた。もし帰還式が早く終わりアグレッサーの上がりに間に合えば、有給休暇の活用方法としては願ったり叶ったり。ギャンブラーとしての勘を頼りに休憩なしで空港駐車場に到着。機体はハンガーから出て来ているが、まだ飛びそうになかったため第一段階はクリアしたことを悟る。
トイレを済ませてアラートハンガー前に移動し脚立をセットしたが、なかなか動きがない。今日は転がりだけでも撮れたら御の字と言う無欲な心構えであったが、かつてのタイフーンにせよフランカーにせよ、百里には気まぐれな魔物が住んでいるのは既知の事実であり、ノーフラの可能性も十分にある。とりあえず風向きを予測して、上がりを撮るために自転車でセブンイレブン前へ移動した。これも何とか間に合ったのでマニアの皆様と談笑していると、ついにレシーバーにクリアランス入感!スカル11がタキシングを開始したのである。ランウェイ03R、ルート4上がりが確定し、あとはどれだけ捻ってくれるかのお楽しみ。ここまで既にツキが混み過ぎているのだが、最後まで謙虚な気持ちでDA560mmを構えると、6機ものカラフルな機体が次々と上がった!残念ながら捻りに関しては大人しめのエレガント感だったが、航空祭を来週に控えた第3飛行隊のF-2の気合いは凄まじかった。背中パックリはもちろん、伝説のジャーマン・タイフーン負け犬捻りを想わせるコンバット・ブレイクで、お尻パックリなショットを頂いた。これはコレで、来週に繋がる素敵な演出であった。
そそくさとアラートハンガー前まで自転車を飛ばし、今度は降りの撮影を待機。通称ホコテン周りは開放されていて短時間駐車なら問題なさそうだったが、何処から着火するか分からない時勢なのでチャリ通は正解だったのだろう。行ないの正しさを証明するかのように、夕日を浴びてゆっくりと教導訓練を終えた機体が降りて来た。560mmだと丁寧に追従しないと簡単に画角からはみ出してしまうのだが、大好きな接地シーンを中心に優しく切り取った。特に長年ファンを魅了した漆黒塗装の#096はこの撮影を最後にノーマル塗装へ戻されてしまったため良い記念になった。と言うかツキ過ぎではないだろうか?しかもオミタマヨーグルトでは期間限定で食べ損ねたサザコーヒーのソフトクリームが復活していたり、セコマでも豚丼大盛りをゲットできた。厄落としに下道でトコトコ帰ってみたら5時間掛かってしまったが、節約できたので悔いはない。