峯岡山分屯基地開放行事2023

朝06:00に目覚め、改めて道の駅を観察してみると、入り口に大きな落花生のオブジェを見つけた。千葉は落花生の産地だが、もっぱら中国産しか食した事がなく興味深い。お値段が3倍以上なのでおそらく味も3倍以上なのであろうが、機会があれば是非食してみたいものである。トイレを済ませてしばらく車を走らせ、近くのセブンイレブンでペペロンチーノを買った。昨夜も炭水化物だったが、今日は山に登る予定なので消化の良いエネルギー源が必要。07:00にシャトルバス乗り場へ到着し食べてみたらソーセージも美味しく、とても満足感の大きい逸品だった。ローソンも美味しかったイメージがあるが、冷凍食品やコンビニパスタの品質向上は令和の革命と言っても過言ではないだろう。

 あまり情報収集しなかったため流れをいまいち理解していなかったのだが、駐車場にはすでに20名ほど待機していて程なく行列を作り始めた。07:30にマイクロバスで自衛隊の設営部隊が到着し、運動会の準備のようにテキパキとテントや手荷物検査所を組み立てる。検温と手荷物検査を経て08:00に無料シャトルバスに乗車し08:30に出発、基地開放イベントが行われる航空自衛隊峯岡山分屯基地へは08:45に到着した。そもそもなぜこのような飛行機もいないマイナーなレーダーサイトを訪れたかというと、敷地内に千葉県最高峰の愛宕山があり、予め予約しないと登れないことをTwitterで知ったから。登山好きとしても願ってもないチャンスだと思って遠征を決めたのである。

 手作り感あふれるフレンドリーなお出迎えを受けて、とりあえず目玉のヘリコプター機動展示を撮るために最前列を陣取ると、まさかのフォロワーさんからお声がけを頂いた。結局その日一緒に並んで歓談した皆さんとアカウントを交換しお友達になれたのだが、連れがいるとトイレや物販、探索時に交代で荷物番を担う事ができて大変助かった。単独参加においては現地でお友達を調達するのも大いに効果的だなと実感する。イベントは64式小銃の空砲射撃で幕を開け、直後に木更津駐屯地から国産偵察ヘリコプターOH-1が飛来した。そもそもダクテッドファン(尾翼のプロペラが換気扇のように内蔵されている)というだけで萌えるのに、スティンガーのような空対空ミサイルも装備でき、運動性能は一回転できるほど高いらしいので、機動飛行をとても楽しみにしていた。

 特に機動飛行の時間が設けられている訳ではなく、飛来時と帰投時に若干のデモンストレーションを行う程度であったが、この基地の良いところが高台からヘリポートを見下ろせる位置関係のため、俯瞰で撮影できる事。九州ではエンジントラブルですぐ飛行停止になったおかげでほとんど見られる機会がなかったが、元気に飛んでくれるだけでもありがたい。そしてAH-1コブラと同じようにスッキリとしたデザインで、角度によってはいろんなスタイルを楽しめる。一つの狙い目は真正面であったが、格別に良いものが撮れて満足した。その後は着陸して地上展示に移行したが、先に三角点のある愛宕山へ登山を開始。事前にウォークラリー用のスランプシートを受け取って、愛宕神社、レーダーサイト、三角点の3箇所でスタンプを貰うことでクリアファイルを頂けた。このような日でないと参拝すらできない愛宕神社も貴重な存在である。

 また睨空台と名付けられた3次元レーダーを要する台地からは遠く横須賀港や東京スカイツリーも見え、首都圏を伺う大陸間弾道ミサイルに睨みを効かす。もし戦の火蓋が切れたら真っ先に狙われるであろう重要施設を見学できたことは非常に貴重な体験であった。最後に三角点ポイントでシリアルナンバー入りの愛宕山登頂証明書受領と記念撮影を行い下山。その足で先ほど着陸したOH-1の見学に向かうとサプライズでコックピット搭乗体験が始まり、数分並ぶだけでやや広めのコックピットに収まることができた。その後OH-1の離陸と機動飛行、UH-60の着陸と地上展示、帰投時に機動飛行、救難展示が行われ、また防空ミサイルの地上展示ではコンソールも触らせて頂き、1000人も集まらなかったであろうミニ航空祭としては破格の内容であった。また、ヘリコプターのダウンウォッシュで豪快に舞い上がった花粉を見て、スギ花粉アレルギーの皆様がカエルを踏んづけたような声を上げたので、全く花粉の影響に悩まされたことのない私にとっては「そんな反応になるのか!」と驚かされる。

 すっかり気分を良くしてシャトルバスの最終便に乗車し、木更津まで移動して昨夜に引き続き九州ラーメン友理で全部入りラーメンを頂く。これもまさに久留米ど豚骨のルーツを汲む紛れもない九州ラーメン。特に味付け玉子が最高だった。帰りは初の東京湾アクアラインを使ってうみたまごSAの見学。寒すぎ暗すぎで撮影は微妙だったが、足湯はありがたかった。川崎からだと2時間程度で帰宅できたのも良かったと思う。