東松島夏祭り2023

ブルーインパルス最大のお祭りは、東松島夏祭りと松島基地航空祭。今年は東日本大震災の影響で九州に疎開していたブルーインパルスが松島に帰還して10周年のメモリアル・イヤー。できれば行きたいと思っていたが、タイトな日程のため気持ちがなかなか乗らなかった。そんな気持ちを反映してか、出発日の勤務は昼メシ抜きで直行直帰の残業あり、行きの電車も遅延するというトラブル続きで、閉塞感を覚えながらの旅立ち。好転を始めたのは遅れまくった電車が偶然にも東京駅直通の快速で座りっぱなしで着いた事と、仙台で美味しい朝食を食べられた事。駅周辺の24時間営業のお店は牛丼チェーンとマクドの他に半田屋というビュッフェ形式の大衆食堂が開いていたが、なぜか鹿児島の自宅近くにも支店が昔あったので懐かしい思い出と共に、スパイシーな黒カレーと具沢山の豚汁¥670を頂いて気持ちをリセットできた。オリジナルのごぼう茶でひと息入れて、懐かしい仙石線で矢本へ。結局一年振りに戻って来てしまったが、前回は悪天候に加え抽選に漏れて基地にすら入れないという条件ながら、幾つもの素敵な出会いに救われた。今年はどんなサプライズが待っているのだろう。

 まずは駅近くの清水畳店でカンカン帽子¥2000を購入。この日新発売の商品でおそらく購入1番乗りだったが、現地でたくさん被っている人を見かけたので、おそらく完売したのだろう。いぐさの香りと抜群の通気性にすっかり気に入ってしまった。帽子を被って基地方面へ向かいつつ、11時からF-16の機動展示予行があるため撮影ポイントを絞っていたらお友達から場所のアドバイスを頂いたので、向かう前にセブンイレブンで念のためお茶を1.5L購入する。後に持って来た1.5L分の飲料が入った保冷バッグを高速バスに忘れた事に気づき、ここで買い足していなかったら危うく干からびてササニシキの肥料になってしまう所だった。宮城の美味しいお米に水をさす訳にもいかず歯を食い縛って歩いた挙句、ようやく管制塔下の土手に到着。フォロワーさんと談笑しつつレシーバーに耳を傾けていると、先ずは海自のP-1が着陸し、次にViperDemoTeamのF-16Cが離陸。滑走路右手から海方向へ右ターンするかと思いきや、地面からまっすぐこちら側の管制塔に突っ込む左ターン!新パイロットのバンタムさんやってくれた!!松島の狭い空域をコンパクトに活用し、視界から切れない縦横無尽のフライト。青空のもと予行が拝めて興奮しきりであった。

 デモ終了後はフォロワーさんと別れて東松島夏祭り会場へ戻り、ブルーインパルスの飛行展示を待つ。昨年はまちんどの階段から撮影したが、今年は人並みと商店街を絡めたかったため電線で有名な交差点へ。おそらくほとんどのフォロワーさんが半径5m以内に集まっていそうなコアな空間で、初っ端のフェニックス・ローパスを仰ぐ。基地方面の空にはまるで不死鳥を模したかのような雲が湧き、天の祝福すら感じる。ブルーインパルスという存在は復興の象徴として、この先ずっと紡がれていくのだろう。私の気持ちも自然と高まり、涙を流しながら広角レンズを操った。フォロワーさんとお土産を交換したり感想戦を楽しんだりして、そのままブルーインパルスjrの演技を鑑賞。今回は早めに場所を確保しておかげで昨年よりもまともに演技を鑑賞できたが、なんと明日の本番は6機編隊で行われるらしい。こちらも楽しみである。

 昼食は微妙な時間だったためセブンイレブンで鶏そばを頂き、夜の花火に備えて鹿妻駅まで歩いて移動することに。夕焼けが素晴らしく、最後に再び不死鳥が降りてきた。夕食は街道沿いに見つけた、どこにでもあるようなラーメンセンターに惹かれて入店1番乗り。愛想の良いおばちゃんと職人気質のおじちゃんが営む昭和の匂いがする佇まいで、おすすめの冷やし坦々麺と餃子セットを注文。明らかに冷やし中華と異なるしっかりピリ辛の坦々麺はとにかく麺が多く、餃子セットにしたことをやや後悔したが、自分で好きなだけよそえるご飯に合う食べ放題の自家製キムチがまさにコメ泥棒で、あっさりと完食してしまう。餃子も本格的で、矢本にまた、帰って来たい店を見つけてしまった。最後の花火はT-2ブルーインパルスと絡めるつもりが、ほぼ90度左手に小さく上がった花火に撃沈!証拠写真だけ撮って10分で撮影を切り上げ、電車で仙台へ戻った。カプセルホテルまでの1.5kmはうめき声が出るほど遠く感じたが、大浴場で全身を揉みほぐし、畳一畳分ほどの快適空間で爆睡。明日に備えたのである。続きは次回!