狐ヶ丘探訪記

霧島市福山町に、狐ヶ丘高原というフォトジェニック・スポットがあります。2018年のNHK大河ドラマ「西郷どん」のロケにも利用されましたが、位置的には輝北うわば高原の北側になり、カーナビに従うと狭くて暗い林道を誘導されます。分岐ごとに立っている案内板を頼りに到着すると、まさかの登山道入口!オートキャンプ程度の気楽な寄り道と思っていたので暫し呆然と佇みますが、気を取り直して水筒と荷物を鞄に詰めて、いざ登山開始。

 15分とはいえ勾配は急で、シラス台地の細かい砂面なので気を抜くとズルズル滑ります。ふくらはぎやアキレス腱が悲鳴を上げ、荒れ放題の草に阻まれて剥き出しのスネも痛い。蛇でもいたらたまらんなぁと恐る恐る歩みを進めると、程なく頂上へ。晩秋のススキが有名ですが、青空に映える緑も悪くない。何より桜島と鹿児島湾を見下ろせるロケーションが絶景です。

 ただ左手には巨大な風力発電機が建ち並び、右手にはソーラーパネルの敷設が着々と進んでいて、高原と呼ぶにはもはや似つかわしくない、殺風景な電力畑へと移行しつつあります。なんでも個人の所有する土地だそうで、遊ばせておくには惜しいと思われたのか、時代の流れとしか言いようがないですね。風車もグルグル回るほど風は強かったですが、格安で入手した二代目Mavic miniで空撮開始。

 双石山で体験した悪夢のアンコントロールを避けるため、電波を増強するアンテナを装着し、コントローラー画面とドローンのカメラに遮光フードを付けて、画像と飛行の安定を強化。おかげで多少の強風でもしっかり制御できて、楽しく撮影する事ができました。また秋に行ってみようかな。