東京に転居して、はや1ヶ月。来た当初はとにかくモノが足りず生活必需品を買い漁って、食事も含めてがむしゃらに自分のリズムを作る日々でした。加えて、来た早々滅多にないと聞いていた休日出勤を強いられ、せっかく平日に振り替えられた代休も、疲れを取るために使ってしまいます。そんな環境であっても、私の数少ない取り柄の一つである「極めて高い環境順応性」が功を奏したか、1月末にようやくカメラを携える程の余裕を勝ち取る事ができました。
実は東京に来る前からワクワクが止まらず、やりたい事を大量にリストアップしていたのですが、その一つが、東京スカイツリーと東京タワーとのアベック撮影。以前ピッタリ重なった両塔の写真を見て、感激よりもよくぞそのポイントを探し当てた、撮影者に対するリスペクトが先に立ち、あやかりたいものだと思っていました。ググった結果、神奈川県川崎市の久末城法谷公園という場所で、重ならずともピッタリ寄り添うお姿を拝見できると知り訪問のチャンスをうかがっていたのですが、1月30日の土曜出勤が13:30に終わったので、夕陽に間に合うと判断して出かけてみたのです。
距離にして40km弱。鹿児島で言えば市内から霧島市ぐらいの感覚で、10号線ぶっ飛ばして1時間強やな〜などと計算していましたが、とにかく都内の道路は複雑で、信号停止や踏切が異常に多い!特にレジャー渋滞は土日が酷くて、実に二時間以上も掛かってしまいました。すっかり日も暮れて、闇の中たどり着いた目的地は、住宅街の小さな公園。遊具もトイレもなくギリギリ蹴り野球(笑)ができるくらいのスペースの奥に、都内を俯瞰できる小さな展望台が。三脚立てたカメラマンがせいぜい5人で満員くらいの狭い場所から、肉眼では確認できない程遠くに二つの塔が見えました。
すでにいらっしゃっていた二人のカメラマンに挨拶して、隣で450mmをセットし、マニュアルでのピント合わせと星景撮影で掴んだセッティングで、興奮を抑えつつ試し撮り。あまりにも遠いので残念ながら特に捻った成果は残せませんでしたが、一応記録に収める事ができました。これから気温が上がると空気中の湿度が上がり撮影条件がどんどん低下しますが、寒さを我慢してキリリとコントラストを蓄えた冬の電飾と、スカイツリーに負けない東京タワーの存在感。確かに、素敵な場所でした。ちなみに2つの塔は直線距離で8km離れており(スカイツリーが遠い)、東京タワーから撮影場所まで15km離れています。
一人残って余韻に耽っていると、南の方からサーチライトのような閃光を放ちながら、巨大な満月が浮上!もし彼とツインタワーを同じ画角に入れられたら、一気に東京カメラ部10選(んなわきゃない)まで登り詰めたでしょうけど、もう年も年なので、脂ぎった盛り盛り写真よりも、ふと目を向けるとちょっとだけ癒されるような写真を撮っていきたいと、実は思っているのですよ。月に当てられて、冷え込んでいた写欲に火が点りましたね。よっしゃ東京生活、遊び倒すぞ(違うぞ目的)。。