シン・最期のホーネット

横田友好祭2日目にポッキリ折れた私の相棒DA560mm f5.6(通称ゴロゴロ)だが、6月14日水曜日に修理完了連絡が届き、週末の厚木ラストホーネットに間に合いそうな状況と知った。ただ仕事が残業続きで忙しく、受け取れる時間までに帰宅できない。指定した金曜20時に急いで帰宅したがいくら待てども配達されず、アプリの配送状況も保管のまま。土曜日の早朝に飛脚の営業所へ出向いたら、まず別の日の配達車両に積み込んでいたそうで探すのに15分、受付担当者が勝手に現金決済で処理しカード支払い拒否など散々な目に遭った。幸いにも万一を考えて前日にお金を用意していたので無事受け取れたが、虎の子の5万円を喪失し悲嘆に暮れた。ただお釣りの小銭ががゾロ目の¥111だったので「コレは何かある」と期待したら、案の定、こけら落としが厚木基地航空祭と化したのである。

 木曜の夜に厚木基地へアメリカ海兵隊VMFA-115「Silver Eagles」のレガシーホーネット4機が降りた事をTwitterで知った。金曜日は3回のローカルフライトを実施して伊豆大島沖で訓練を行う。雨と晴れが目まぐるしく切り替わる悪天候にも関わらず、いつ働いていらっしゃるのかよく分からないスポッターの皆様より大量に貼られる激Vカットに対し我々社畜は「ステイ・プリーズ!」と祈っていたが、私は今週残業10時間達成し保険と合わせてレンズ修理代をペイできるほど頑張った甲斐もあってか、この日ホーネット達は岩国へ帰還せず、少なくとも土曜日まで滞在する事が確定する。しかもアメリカ国旗を尾翼に描いたVE01「Old Joe」だけでなく、岩国フレンドシップデーで雨に打たれて展示されていた黒鷲と呼ばれるVE21「Black Betty」も来ている。噂では富士山上空でのフォトミッションも含まれるらしいが、これは何かが起こる気がしたのである。

 厚木基地ランウェイ01側の大和ゆとりの森へ09:30到着。過去3回のホーネット撮影で慣れた南風で正直ホッとしたが、上がる時間帯によっては逆光を避けるため立ち位置を変える必要がある。とりあえず東側でうろうろしていると2月に千葉の峯岡山で仲良くなったフォロワーさんと遭遇し歓談。日も高くなったため彼のアドバイスで西側へ移動すると、これまでよりも数多くの航空マニアが詰めかけていた。11:30の1st airborneで憧れの色付きホーネットが上がってくれたが、高度が低すぎるのと1ヶ月ぶりの5656を持て余し、記録撮影程度の結果に。しかしこれでおそらくもう2回は撮影チャンスがありそうなので、気を取り直して降りを撮影するために自転車でランウェイ19側へ。もうナビを見ずに最短距離はもちろん、起伏での脚の溜め方などを学習したので疲労も最低限、10分強で移動に成功した。

 梅雨の谷間の夏日だったが風が冷たいのと、1往復につき500ccスポーツドリンクを飲み干したため脚も攣らずに済んだ。昼食はレストランやコンビニに寄る暇もなく、移動の合間に車に常備してあるソイジョイと魚肉ソーセージで。横田友好祭で友人に頂いたモンスターエナジーを試しに飲んでみたがクリームソーダみたいで美味かった。カフェインによる疲労回復効果があるのかもしれないが、効能としては疲労を感じるセンサーに蓋をするらしく、疲労自体が解消する訳ではなさそう。なお運搬はワークマンで購入した真空断熱容器に保冷剤を入れて持参したが、大変に保冷性能が高く灼熱地獄の車内でも中身は解けなかった。結局この日飲料を3L消費したが、スポーツドリンクが命綱である事を痛感する。

 降りを相鉄線外側の畑で撮り、再び19側へ戻って13:50にSecond airborne。なんとセクション(2機編隊)で上がったため色付きコンビは豪快に撮り逃したが、単焦点侍なので仕方がない。その代わり色なしはブルーエンジェルスを思わせる肉薄フォーメーションをガッツリ追い込めたのでイーブンパーな気持ち。降りもフォーメーションでオーバーヘッドをかまして貰えたが、本当に今日が厚木での最後の訓練を匂わせるかのような大サービス!ハンドサインもがっつり頂戴したが、お別れの嫌な予感は置いといて今日この場に居られた事に感謝した。ちなみに今日は予め予約していた車とレンズの修理をぶっちぎったのである。

 3度目の01側でなかなか上がらないホーネットを待つ間に、フォロワーさん数名と飛行機談義を楽しんだ。先ほどの降りの画像を確認してみると04号機の電源供給パネルが開きっぱなしになってドアが歪んでいる事が分かり、北にいるフォロワーさんによると修復作業中との事。まず3回目のローカルがあるのか、今日岩国に帰るのかが焦点だったが、日差しも落ち着いて素晴らしく快適な日陰で待つこと2時間、ついに岩国行きのクリアランスが発表された。待つ間にも空自のC-135、海兵隊のMH-60R、海軍のP-8が飛んでくれて退屈せず、程よく夕陽に包まれた17:40、ご一行は静かに帰っていった。ラストは故郷鹿児島は海上自衛隊鹿屋航空基地に帰るP-1対潜哨戒機5519号機ジュピター・フライト!私がかつてP-3Cとの交代式の際に某航空雑誌の記者として取材した思い入れの深い機体を見送った。あの時5年後の今を想像できなかったが、あの頃の自分に、将来東京に引っ越して基地活三昧だよって教えてあげたら、飛び上がって喜んだだろうな。夢は持っとけ!抱き続ければいつか必ず叶うから。